ナースママの徒然草

看護師歴8年、2020年11月出産予定のプレママです。自分の経験を発信していきます。

看護師1年目 初めての独り立ち夜勤で病んだ話

※これは、私の初めての夜勤での出来事を淡々と述べているだけですが流血の表現等あります。怖い話等も苦手な方は読まない方がいいかもしれません。

 

看護師1年目の11月

初めて先輩のフォローなしでの深夜勤務。

私は病院の敷地内にある寮に住んでいなかったのと、職員が使える大浴場が完備されていたため深夜勤務の時は仮眠室に泊まることにしていました。

日勤終了後、お風呂に入り売店でご飯を買い仮眠室で深夜勤務の開始時間まで仮眠。

大体7時間ぐらい間が空きますが、ちゃんと起きれるか不安で全く起きれる気がしなくてあまり眠れませんでした。

 

寝不足の中一人で真夜中の病棟に向かうと、心電図のアラームやナースコールなど色んな音が聞こえます。それにもドキドキしながら勤務前の準備(物品の準備や情報収集

)などをします。

 

勤務開始直後から、日中から危篤だった患者さんが亡くなり処置を行いました。日勤でも亡くなる患者さんを受け持つ機会はこの時はあまり無かったのと、真夜中というのも相まって緊張しました。

一人で消灯後の真っ暗な病棟の巡視。ホラーとかが苦手すぎるお化け屋敷すら入れない私にはこれがなにより恐怖でしたが仕事なのでもちろんしっかりやります。

初めての巡視で目にしたのは、真っ暗な病室で血まみれのまま独り言を話しているおばあちゃんでした(日中に簡単な手術をした方でしたが、認知症があり傷口を止めていたバンドを外してしまっていました。)

私が元々感情を外に出すことが苦手だからかもしれませんが、人間本当に驚きすぎると叫び声すら出せないという事をこの時はじめて知りました。変に冷静になってしまい、無言でナースコールを押して血が噴き出ている腕を素手で圧迫しました。ナースコールで呼ばれた相方の先輩も思わず絶句。先輩が医師に連絡したり処置に入ってくれたりしたので私はステーションで呆然としながら雑務(夜勤中にやらないといけないことが色々あります)を淡々とこなしていました。

もうこの時点で色んな事態に頭がついていかずフリーズ寸前になっています。

無事休憩の時間。

私の病棟では深夜勤務は、朝の5時までに勤務者が休憩に入れるように調整されていました。この時間に朝ご飯を食べたりしますが、休憩中に病棟で何かあった場合は返上して駆けつけます。この時の休憩は何もなかったですが、夜勤に慣れていない私は深夜の3時頃にご飯を食べる習慣はないのでこの時間の朝食で胃がびっくりして気持ち悪くなることが新人時代はたびたびありました。慣れるまでは深夜帯の休憩は消化にいいものや、飲み物を取るようにして勤務終了後に食べるおにぎり等を持参していました。

休憩が終わり、朝5時頃から朝食までがやることが沢山あって一番夜勤の頑張り時です。この時間帯にどれだけ仕事が回せるかによって夜勤の終了時間が決まると言っても過言ではありません。でも、この時間はとにかく眠い!!寝起きで元気な患者さんとのギャップを一番感じる時間でもあります。

朝の挨拶をしたときは話をしていた患者さんが、なぜか配膳の時に意識を失っていました。

この時間帯には日勤者や医師も病棟に来ていたため担当医師に報告したり処置の準備をしたり、最後の最後に大忙し。医師に報告することも慣れてないし、急変時の対応も処置の介助も慣れていないことばかりで相方の先輩がほとんど手伝ってくれましたが、勤務終了後に新人教育担当の師長さんが見回りにきてくれたタイミングで精神的に崩壊して大泣きしました。(新人が初めての独り立ち夜勤の時は絶対に顔を出してくれる優しい師長さんでした。)

 

1回の夜勤で沢山の事が立て続けに起きたのはこれが最初で最後でしたが、これ以降2年目の半ばくらいまで徐々に精神的におかしくなってしまいました。

 

最初は夜勤で病棟に入った時に聞こえるモニター音やナースコールの音を聞くと動悸がするようになり、その後仕事に関係なく仮眠中にナースコールやモニター音の空耳が聞こえるようになりました。その次は、閉所や暗所に対してすごく恐怖心を感じるようになり仮眠室で眠れなくなりました。(というか、仮眠室に怖くて入れなくなった。)なので、夜勤の時も自宅から通うことにしました。仕事に向かうバスの中で、何も考えてないはずなのに涙が出たりして次第に仕事を辞めたいと思うようになりました。

この時に支えてくれたのが、今の旦那さんと副師長さんでした。

 

仕事中は明るい自分でいようと心がけていましたが、ある日副師長さんが何かに気付いたのか声をかけてくれたときにぽろっと夜勤が怖いと思っている話をしました。

その時に「私だって何十年看護師しててもいまだに夜勤は怖いよ。でも、怖いくらいでいいんだよ。緊張してないと何かが起きる前に気を付けることもできないんだから。」と話をしてくれました。

この話を聞いて夜勤をすぐに克服できるようになったわけではありませんが、怖いって思っていいんだと少し私の中の緊張感が和らいだのは覚えています。

 

旦那さんとは看護師2年目になったタイミングで同棲を始めたので夜勤の時に職場まで車で送ってくれたり、私が毎日のように仕事を辞めたいと話していたからか手紙を頻繁に書いてくれたり夜勤で食べるお弁当を作ってくれたりかなり献身的に支えてくれました。

 

結果的に嫌だと言いながら仕事を続けたことで仕事に慣れたり、後輩が入ってきたり、同棲したことで精神的に落ち着いたりしたのか時間が解決してくれたおかげで精神的には落ち着き夜勤は怖いですがだいぶ楽になりました。(でも閉所や暗所恐怖症は克服できませんでした。)

今考えると、鬱の一歩手前だったりもしたのかなと思います。

 

新人看護師さんは特に、看護師になったと言えど少し前までは普通に平和に過ごしていた学生で夜勤には慣れていないことや職業柄通常では遭遇しないような現場に立ち会ったりもするのでPTSDになってしまう方や鬱になる方も少なくないです。

実際に、私の同期入職した子たちも1年目が終わるころには半分くらい辞めていました。

 

私の場合は結果的に大丈夫だっただけですが、息抜きをしっかりしたり辛いときは話を聞いてもらったりして無理せず自分を大事にしていってもらいたいです。